馬毛島 環境アセスメントへの意見書を

馬毛島上空からの写真

去る2月19日、市議会議員としての任期がスタートしたその日に、地元住民への説明も不十分なまま、馬毛島基地(仮称)への環境アセスメントが開始されました。

そこから、臨時本会議や3月定例会、防衛省からの説明会、有志による学習会など怒涛のインプットの日々で、いよいよ明日は、一般質問に立ちます。

そして、大変遅くなりましたが、下記にこの環境アセスメントへの協力をお願いしたいと思い、少し長くなりますが、想いを書かせていただきました。

世界基準から大きく遅れを取る日本の環境アセスメント制度では、現状、この調査が開始されるということは、事業実施を行う事業者が行うという点でも、工事スタートとみなされています。

そもそもの問題点を多く抱える日本の環境影響評価法を、まだ計画も未確定のまま調査を進め、実際の工事をスタートさせようとしていることに、多くの市民・国民の意見を寄せてほしいと思います。

この「馬毛島基地(仮称)計画」がある馬毛島は、現在は無人島ではありますが、対岸の私たちが暮らす種子島とは約10kmしか離れておらず、現在も種子島の漁師にとっての大切な漁場でもあり、マゲシカというニホンジカの固有種が生息する貴重な島であります。

その小さな無人島の土地評価額をはるかに超える「法外な値段」で国は購入し、島の99%を購入したということで、地元住民の理解も得られないまま強引に計画を進めようとしています。

地元では、「自衛隊基地」ということを強調しておりますが、実際はアメリカ軍が行うFCLP訓練(空母艦載機陸上離着陸訓練)を、現在実施している硫黄島から、この馬毛島へ移転するということが第一の目的であります。

国は、「地方創生」を掲げ、離島振興も大切な取り組みの一つとしながら、この小さな島で暮らす人々に、「賛成」か「反対」という選択を迫り、今ここで暮らす人々を分断し、コロナ禍で痛手を追っている離島の経済状況につけ込み、再編交付金や付随してくる「自衛隊員が200名ほど生活する」ということと引き換えに、静かな夜、安心して暮らせる島暮らしを「恒久的に」奪おうとしているのです。

なお、この環境アセスメントに先立って、海上ボーリング調査を実施しており、またアセス対象外として、島内に外周道路の建設をするということの入札まで完了しております。「地域社会の理解と協力が不可欠」としながら、矢継ぎ早に既成事実を作り、地元では「諦めムード」も漂っています。

アセス資料からの基地計画
アセス資料からの基地計画

それでも「声を上げていきたい」と思うのは、この決定がここに住む私たちだけの問題ではなく、声をあげられない貴重な動植物たちにも大きな影響を及ぼし、そして世代を超えて島で育まれてきた伝統的な「島暮らし」を奪ってしまうということに対して、強い危機感を抱いているからです。

戦後日本の安全保障はアメリカとの同盟関係の中で守られてきました。

そのスタートから75年以上も経過し、東西冷戦体制の崩壊から30年も経過し、世界の状況は大きく変わっております。

このような状況の中で、なぜ今「まっさらな基地でも何でもなかった土地」に、アメリカ軍の訓練のために「ここに暮らす人々や動植物の日常が脅かされなければならないのか」「この小さなコミュニティで隣の人と対立しなければならないのか」その「種子島で問われている日本の未来像」を、多くの方に関心を持っていただきたいと考えます。

意見書フォーム

意見書は下記からダウンロードできます。
(本当にギリギリになってしまい申し訳ないですが、期限が4月1日までです!!!)

小さなことかもしれませんが、どうぞ、一言でもこの問題への疑問を意見書に込めて、下記防衛省担当までメールなり郵送、faxで対応してほしいと思います。

意見書の提出先:〒862-0901

熊本市東区東町1-1-11
熊本防衛支局 建設計画官付
TEL:096-368-2173 FAX:096-368-6970
(土曜日、日曜日、祝日を除き午前9時から午後5時まで)
電子メール(ks-km-tyoutatsu@kyushu.rdb.mod.go.jp)

参考資料

意見書を書くための専門家からの問題点を抜粋してます

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